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平成19年1月5日〜平成19年4月5日 |
もっそう祭り |
能登半島に数多く伝わる奇祭の中でもユニークな祭りとして知られているのが「もっそう祭」です。
「もっそう祭」は輪島市久手川町(ふてがわまち)で行なわれる豊作祈願のお祭りで、江戸時代に加賀藩の厳しい年貢の取り立てに苦しんだ農民が役人の目を盗んで隠し田をつくり、年に一度お椀に山盛りのご飯をお腹一杯食べたことが始まりとされています。毎年2月16日に当番宿の家に地元の人が集まり、輪島塗りのお膳に並べられた大根と人参の酢のものなどといっしょに山盛りになったご飯を夜明け時に豊作を祈りながら味わう行事です。円筒状に盛られたご飯はお椀10杯分にもなり、なかには全部食べ切る人もいるそうですが多くの人は持参してきた重箱に詰めて自宅に持ちかえります。
輪島市の「もっそう祭り」以外にも全国に大飯食らいの風習が残っています。代表的なものとしては島根県の「万歳楽」、岡山市の「大飯ぐい」、茨城県桜川市の「大飯まつり」などが知られています。岐阜県可児市山岸地区の「山岸の大飯食(おおめしぐらい)祭」もかつては山盛りのご飯が出されたようですが、現在大飯を食べる風習は行われていないようです。
「もっそう(物相、盛相)」は、本来寺院でもちいられたご飯を均量に量るための器(相は木型の意)のことですが、転じて山盛りにしたものを指す言葉となっています。また「物相飯」はお替わりのできない盛り切りのご飯のことを言い、僧堂の盛り切り一膳のご飯で全てを済ませる精進の食事作法がその源流で、出たものは全部食べきることが大切とされています。 |
by pico |
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平成18年9月5日〜平成19年1月5日 |
〜能登の祭り文化〜 |
このたびのweb製作のために、能登の祭りに関する資料を集めたが、予想をはるかに超える各地の祭りの多さに、改めて驚かされた。
能登の実家の母からもよく電話がかかってくる。 「明日は○○の祭りやさけぇ、帰ってこん?」 「先週も何やらの祭りやったがいね」 「あれは□□の祭りやから全然ちごうよ(違うよ)」 「ほんなしょっちゅう祭りのたびに帰っとれんてー」 「ほんでも、向かいの△△さんちのとこは、よう帰って見えとるよ」
……もちろん、祭り行事そのものも大事だが、何より欠かせないのがその後の宴会なのである。さしずめ、気が置けない仲間や身内とのホームパーティと言ったところか。このパーティの話題は決まって年寄りたちの「わしらの若い頃は…」から始まるのだが、参考になる話が多く面白い。裏山の、どのあたりで一番山菜がとれるとか、マムシや蜂がいて危険な場所や、大雨で川が決壊した時はどの高さまで水が来たかとか…インターネットや本では見つからない、生活の知恵と教訓がたっぷり詰まった貴重な話題ばかりだ。
そのお礼に、操作に手こずっているHDレコーダーの使い方を説明する。 「な〜んや、ここがわからんかったんやー」
リアルな情報共有の場がここにあった。(ちょっと大げさですね…)たぶん何百年もの昔から、変わらずに活用されていたのだ。
北前船が活躍していた頃、寄港地だった能登には、大量の物流と共に文化や情報も流れ込んで来たと言われる。それらの価値を十分理解していた能登の先人たちは、余すことなく次の世代に伝えるために祭りのシステムや、そのコミュニティをうまく利用したのかもしれない。
秋祭りがこれから本番をむかえる。
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byきりこ |
上記コラムおよび画像は「能登キリコ祭り」管理者の承諾の下に掲載しています |
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平成18年6月10日〜平成18年9月5日 |
〜輪島大祭〜 |
輪島大祭は輪島で一番盛大なキリコ祭りです。キリコ(奉燈)は神輿にお供する縦型長方形の大きな御神灯のことで、能登各地で夏祭りになると担ぎ出されます。
祭一番の見どころ松明神事では、火のついた松明(たいまつ)の下を火の粉を浴びながら厄年の男衆に担がれた「神輿」が廻り、キリコの担ぎ手は松明(高さ12メートル)の一番上に付けられている3本の御幣(ごへい)を奪い合う少々荒っぽい祭です。
最前列での見物は危険なので注意してください。子供連れなら遠巻きの見物が無難です。 |
8月22日
海士町
奥津比盗_社大祭 |
16:00御神輿渡御祭
17:30御神輿入水神事
18:00御仮屋到着
22:00キリコ巡行
23:00御仮屋夜宮祭
※御神輿の入水神事は23日の同時刻にも行われます。 |
8月23日
河井町
重蔵神社大祭 |
21:00御神輿渡御祭
22:00宮の下松明
23:00川尻の松明
24:00御仮屋到着
※重蔵神社大祭は桟敷席(予約有料)も用意してあります。また、大キリコ担ぎが体験できます。
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8月24日
鳳至町
住吉神社大祭 |
21:00御神輿渡御祭
23:00三角州松明神事
24:00御仮屋到着
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8月25日
輪島崎町
輪島前神社大祭 |
21:00御神輿渡御祭
22:00お祭り広場松明神事
23:00御仮屋到着 |
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by pico |
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平成18年5月14日〜平成18年6月10日 |
〜輪島まつり2006〜
いくつになっても飛行機は憧れの存在です。なかでもアクロバット飛行は何度見ても胸が高鳴ります。今年は航空自衛隊の輪島分屯基地の創立50周年の記念行事として、輪島まつり2006のイベントのひとつとしてアクロバットチーム「ブルーインパルス」展示飛行が輪島上空(輪島市マリンタウン上空)が行われます。
案外知られていませんが、輪島には航空自衛隊のレーダーサイトが高洲山(567m)の山頂に設けられています。このレーダーサイトの保守運営をやっているのが航空自衛隊の輪島分屯基地で、第2次大戦後に進駐してきたアメリカ軍がレーダーを設置、その後航空自衛隊に移管され今年で50年が経つわけです。
「ブルーインパルス」は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」の通称で展示飛行を専門の任務とした航空自衛隊唯一の飛行隊です。その高い技量は国内外から高い評価を受け、小松基地など各地で行われる航空祭のメインイベントとして高い人気を誇っています。また、1964年開催の東京オリンピック開会式での五輪マークを大空に描いたのをはじめ、国内のビックイベントには欠かせない存在になっています。
「ブルーインパルス」は「創造への挑戦」を合い言葉に多くの人に「夢・感動」を感じてもらえるような展示飛行を追求しているそうです。間近に見る機会の少ない展示飛行だけにお見逃し無く。
ブルーインパルス公式サイト
http://www.jda.go.jp/jasdf/blue/blue.htm
ブルーインパルスファンサイト
http://www.masdf.com/blue/index.html |
by pico |
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平成18年3月12日〜平成18年5月14日 |
〜御当〜
輪島の曳山は「御当/おとう」と呼ばれる厄年の男衆の手によって運営されます。「御当」は輪島市市街地にある住吉神社・重蔵神社(じゅうぞうじんじゃ)のそれぞれにあり、若干の違いがありますが、氏子の中でその年厄年を迎える男衆によって組織され厄年の1年間祭礼や神事に奉仕します。
中でも春の宵宮と曳山祭・夏の輪島大祭の大神輿の担ぎ出しは最大の見せ場で、この大きな祭礼・神事を無事に執り行うために数ヶ月間の時間とお金を費やします。
輪島では「御当」のためならしかたがないという雰囲気があります。祭礼・神事や準備のために仕事を休んだり、毎晩飲み歩いたりするのも、この一年だけは大目めに見てもらえます。大変なことをする者への応援と同時に、祭りに対する多くの市民の期待が込められているわけです。かけられる言葉も「ご苦労さま」ではなく「いい祭りをしてくださいね」です。
「御当」に参加した厄年の男衆には、1年間祭礼や神事に奉仕することで強い絆と連帯感が生まれ、この先死ぬまで一生続く「御当連れ」の関係が作られます。ひとことで表現するとまるで戦友のような関係です。
「御当」は神事への奉仕が終わった後も、飲み仲間であり、また冠婚葬祭の共同体として親兄弟のような付き合いをし続けていきます。「御当」は、周りから見るとちょっと理解しがたい関係ですが、輪島の街にはなくてはならいもののひとつとして受け継がれています。
■曳山祭(ひきやままつり)
2006年4月4日(火)〜2006年4月6日(木)
輪島市鳳至町)住吉神社、4月4日宵宮・4月5日曳山
輪島市河井町重蔵神社、4月5日宵宮・4月6日曳山
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by pico |
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